東西ドイツ統一の平成2年
ファジィ
“あいまい”という意味。カリフォルニア大学発の「ファジィ工学」で一躍有名になった。「経験」や「勘」といった、コンピューターでは処理できない“あいまい”なものをプログラミングする理論。日本で初めてこの理論を家電製品に応用・実用化したのは、松下電器の洗濯機。
「ちびまる子ちゃん」現象
集英社の少女まんが雑誌「月刊りぼん」に連載されていた、さくらももこの少女漫画『ちびまる子ちゃん』。1月にフジテレビでアニメ放送が始まるや、幅広い世代の共感を得て、「ちびまる子ちゃん現象」が起こった。単行本は累計発行部数3200万部以上(2018年9月現在)の人気作となった。18年8月15日、作者のさくらももこが乳がんのため53歳で永眠。
バブル経済
「あぶく経済」のこと。土地や株が天井知らずに上がり続け、実体経済をはるかに超える異常な数値を示す経済状況。1990年は、土地や株の相場が揺れ動くようになった年。翌91年に「泡」は崩壊した。
グローバリズム
1990年代以来進んでいるグローバリゼーションを推し進める思想のこと。グローバリゼーションはグローバル化とも呼ばれ、人、物、金、情報が国境を越えて、自由に地球上を飛び交う現象。したがってグローバリズムは、自由貿易および市場主義経済を地球規模で展開することを肯定する思想であるといえる。
東西ドイツ統一
1949年、米英仏占領下とソ連占領下のドイツは、西ドイツ、東ドイツに分かれた。61年にベルリンの壁を構築し、89年11月9日に崩壊。翌90年10月3日には、東ドイツが西ドイツに編入される形で東西ドイツ統一が行われた。
フジモリ現象
南米ペルーのハイパーインフレ、テロの蔓延など、社会経済混乱と既成政党批判を背景に、無党派層や貧困層の支持を受けた無名の日系2世、アルベルト・フジモリが大統領に就任した。短期間での支持の急伸は「フジモリ現象」「ツナミ現象」などといわれた。1995年には再選を果たした。
核燃料サイクル基地
核燃料サイクルとは、ウランの採掘から原子炉で利用された後の燃料や放射性廃棄物の取扱いまでの全過程のこと。電力業界は、低レベル放射性廃棄物埋設施設、ウラン濃縮工場、使用済み核燃料再処理工場などからなる核燃料サイクル基地を青森県上北郡六ヶ所村に建設。1992年にウラン濃縮工場は本格操業を開始したが、再処理工場は、試験は終了しているものの2018年現在も操業していない。
おやじギャル
経済力を手にしたOLが、ゴルフや飲み屋やギャンブルなど遊びだけはおやじ並みになった現象。雑誌「SPA!」では中尊寺ゆつ子が漫画『スイートスポット』で、「オヤジギャル」と名づけ話題に。1990年には流行語大賞を受賞した。
「あげまん」
一緒になると不思議と相手の男にも運が向いて成功する女性のこと。花柳界の隠語「ふく(福)まん」から。1990年に公開された伊丹十三監督の映画『あげまん』以来、定着した。
少子化時代
女性が生涯に産む子どもの数「合計特殊出生率」は、「過去最低であった1966年の1・58を下回り、90年5月発表の数値で1・57となった。政府はこれを「1・57ショック」とし、出生率の低下と、子どもの数が減少傾向にあることを「問題」として認識。少子化時代の幕開けとなった。これを機に、政府は少子化対策に力を入れたが、2005年には1・43と記録を更新した。