日韓W杯開催の平成14年
日韓共催ワールドカップ
2002FIFAワールドカップは5月31日のソウルでの開幕戦に始まり、6月30日横浜での決勝で大成功裡に終了。トルシエ監督に率いられた日本チームは対ベルギー2-2、対ロシア1-0、対チュニジア2-0とグループHを勝点7の1位で突破。決勝トーナメントではトルコに0-1と惜敗した。
悪の枢軸
ブッシュ米大統領が1月29日の一般教書演説で、反テロ戦争の第2段階の標的として、イラク、イラン、北朝鮮を名指しし、その総称として使った用語。レーガン政権期の旧ソ連批判のスローガンだった「悪の帝国」や、第2次大戦期の「枢軸国」にたとえたもの。
拉致
「無理に連れて行くこと」だが、2002年の意味としてはもっぱら「北朝鮮工作員による日本人拉致問題」となる。9月17日に平壌で行われた小泉・金会談の直前に北朝鮮側は、日本が求めていた拉致被害者の安否に関わるリストを提示。それまで否定していた「拉致」を認めた。日本側が捜索を依頼した8件11人について、生存者が5人、死亡者が8人と回答。10月15日、生存者の5人は日本への帰国を果たした。
タマちゃん
東京都と神奈川県を分ける多摩川丸子橋付近で、8月7日に発見されたアゴヒゲアザラシ。寒い地方に生息するこの動物がなぜ東京に現れたかは不明だが、大勢が詰め掛け、夏いちばんの話題に。
ノーベル賞ダブル受賞
2002年のノーベル賞は、物理学賞を小柴昌俊東京大学名誉教授、化学賞を田中耕一島津製作所ライフサイエンス研究所フェローが受賞した。2人の日本人が同じ年に受賞したのは初めて。会見などからにじみ出る人柄で国民的な人気者になった。
学校週休5日制
2002年は、学校週休5日制や授業時間・内容の削減などを盛り込んだ「ゆとり教育」の完全実施が行われた年である。しかし、直後からPISA(OECDの学習到達度調査)の結果低迷などを受け、学力低下の元凶とされた。これを受けて、「脱ゆとり」の流れが加速。
ムネオハウス
あっせん収賄、受託収賄、議院証言法違反、政治資金規正法などの容疑で逮捕、起訴、追起訴された鈴木宗男・元北海道沖縄開発庁長官は、「疑惑のデパート」と呼ばれた。北方四島支援事業に絡む「友好の家」(ムネオハウス)建設の不正入札問題、ディーゼル発電所不正入札問題、国有林の無断伐採会社から収賄と、その疑惑は数知れず。
貸し剥がし
不良債権を抱える銀行が中小零細企業へ資金を貸し出さない「貸し渋り」だけでなく、すでに貸しているところから“引き剥がすように強引”に資金を回収する「貸し剥がし」が行われた。不良債権処理は順調と言い張り続けた柳沢伯夫金融担当相は更迭された。
バブルジュニア
バブル期に青春を過ごした親たちの子ども。少子化による“6ポケット”(両親とその両父母の財布)で潤沢なお小遣いがもらえるジュニアたちが、ファッション界のメインターゲットに。
Godzilla
巨人軍で4番打者を務めた松井秀樹選手は、シーズン後、FA資格を獲得し、次シーズンから米メジャーリーグでプレーする意向を表明。愛称の「ゴジラ」は、かつてアメリカにも輸出されヒットした怪獣映画。アメリカ人にもよく知られたゴジラが再び“輸出される”ことに。