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ことばでたどる平成

集団的自衛権の平成26年

集団的自衛権

ある国が武力攻撃を受けた場合、その国の同盟国など密接な関係にある国が自国に対する攻撃とみなし、反撃を加える権利。国連憲章51条で国家の固有の権利として、個別的自衛権とともに認められている。日本政府は、憲法9条の解釈として、自国への攻撃に対する個別的自衛権は行使できるが、集団的自衛権は行使できないという立場を採ってきた。しかし7月1日、憲法9条に関する政府解釈を変更し、一定の要件の下で集団的自衛権の行使が可能であるとした。

危険ドラッグ

警察庁と厚生労働省は7月、脱法ドラッグの乱用者による犯罪や重大な交通事故の増加を受け、脱法ドラッグ、違法ドラッグ、脱法ハーブなどの紛らわしい名称を「危険ドラッグ」と呼ぶことにした。

壁ドン

壁際に相手を追い詰めてドンと腕をついて動けなくすること。「壁ドン」「頭ポンポン」など、少女マンガによく出てくるシチュエーションに憧れる女子の存在が話題になった。

凍土遮水壁

福島第一原発1~4号機の周囲に凍った土の壁を造り、地下水が建屋内に流入するのを遮断するもの。6月2日に着工したものの、遮水の実現性、コスト、施設や地盤への影響など、多くの疑問がなげかけられている。

マタハラ

「マタニティ・ハラスメント」の略。妊娠・出産した女性に対する職場での嫌がらせ。妊娠を理由に解雇や退職を強要することは男女雇用機会均等法で禁止されている。

アナと雪の女王

2014年最大のヒットになり、国内では12年ぶりで興行収入200億円を突破したディズニー制作のアニメーション映画。触るとすべてが凍りつく魔力をもつ女王エルサと、女王の妹アナを中心にした物語。劇中歌の「レット・イット・ゴー」が、爆発的な人気に。

STAP細胞

1月、皮膚などに分化した細胞を、弱酸性の溶液につけるなどの刺激をするだけで、多能性をもった細胞に変えることができたとの論文が発表された。STAP(「刺激惹起性多能性獲得」の英語の頭文字)細胞の登場である。だがその後数カ月のうちに、その論文は捏造であることが明らかにされ、筆頭著者の小保方晴子は、不正を認定され研究者の職を辞した。これで一連の事件は幕が引かれたようにみえた。だが2016年1月に小保方が事件の顛末を書いた手記を出版したことをきっかけに、騒動が再燃した。

空き家対策特別措置法

11月19日、国会で空き家対策特別措置法が成立した。倒壊の危険があり、衛生上の問題を抱え、放置されている空き家を、特定空き家等に市町村が指定し、所有者に除去などの命令ができるようになる。2015年5月に全面施行。

ダメよ~ダメダメ

女性お笑いコンビ、日本エレキテル連合が人気に。「いいじゃないの~」と誘う初老男性の細貝さんと、「ダメよ~ダメダメ」とかわし続ける白塗りの未亡人・朱美ちゃんのコントが大流行した。

妖怪ウォッチ

レベルファイブが2013年7月に発売したニンテンドー3DS用のゲームソフト。ゲームの中身は、妖怪を発見できる腕時計型のアイテム「妖怪ウォッチ」を入手した主人公が、街に潜む妖怪たちと友だちになり謎解きに挑むもの。13年のソフト販売時は話題にならなかったが、14年1月にテレビアニメが始まると人気がいっきに爆発した。

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