【◯◯ペイ】
2019年 ユーキャン新語・流行語大賞 トップテン
交通系ICカードを使って自販機やコンビニ、スーパーなどで支払いをするのはすでにかなり普及している感がありますが、今年はQRコード決済が急激に広まった年でした。セキュリティ面などの不安から様子見をしていた人も少なくないでしょうが、それを利便性やポイント還元などのメリットが上回りつつあります。
キャッシュレス決済の競争が激化した。クレジットカードや非接触ICカード(Suicaなど)などに加えて、QRコード決済(QR決済)サービスも拡大したのだ。これは店舗が掲示するコードをスマートフォンで読み取ったり、スマホ画面に表示したコードを店舗が読み取ったりして決済する方式。利用側の手順はやや煩雑だが、店舗側の初期投資は安く済む。同方式で先行するのは中国。日本でもIT、小売、金融などの各業界が参入を進めており、LINEPay、QUICPay(クイックペイ)、楽天ペイなどのサービスが登場した。特にPayPay(ペイペイ)が2018年12月に実施したキャンペーンでは、決済額の20%を還元する大盤振舞いが話題になり、他社にも類似の販促手法が広がった。また政府が消費増税を背景に期間限定(19年10月から20年6月まで)で実施中のキャッシュレス・消費者還元事業では、QR決済も対象となった。一方でセブン-イレブンが19年7月に開始した7pay(セブンペイ)では大規模な不正利用問題が発生。同9月末にサービスを廃止している。
(新語ウォッチャー もり・ひろし、『現代用語の基礎知識2020』p.124)